2019年5月13日月曜日

AmazonにRoland VT-4のレビュー投稿したけど、多分載らないからこちらに...


コピペしたら記事が出来た!(チャンチャン


ボイスチェンジャー目的で購入しました。
同社UA-100、他社のボイスプロセッサーを所有しておりますが、それらとの比較レビューになります。

まずは筐体のサイズ感ですが、ノブ部分を除けば2ch入力のオーディオインターフェイスと同等なので、机の上に置いて弄るのに良さそうです。
ドライバの設定項目にはピッチ・フォルマント・リバーブを数値で確認することが出来ないのですが、そこまで弄るものでもないので少し触ってみてシンプルな使い勝手だと理解できると思います。
Windowsのみでの確認ですが、USB接続するだけでドライバがインストールされ、出力デバイスの方に変換をかけた音声(WET)、何もかかってないもの(DRY)、前者2(MIX)が追加されており、DAW利用にてさらに環境構築も可能となっております。

マイク入力はXLR/PHONEとステレオミニプラグタイプのマイクが利用可能です。
ファンタム電源供給可能なのでコンデンサマイクも利用できます。ダイナミックマイクの場合電源は不要で、入れてしまったとしても特に問題があったことはないですが、接続の際は注意した方がよいと思われます。
また、手元にないので試せてないのですが、バイノーラルマイクでステレオミニ接続になるものは直接利用できないようです。
本体上面の左上から2番目のノブで入力ゲインの調節を行うのですが、私の手元にあるVT-4ですと、波形的には大体10時半から11時くらいのあたりからノイズが混入するようです。
そのため、基本的にはマイクプリアンプを介しての入力を行っております。こちらもピンキリですが、利用したことがある製品の価格だけを見るなら、ゲインを盛った際の音の歪みや解像度ダウンを考慮し、実売価格15000円以上のものと組み合わせることを推奨します。
入力ゲインが不足すると、後述する常時変換がOFFの場合は特に誤変換を起こしやすいので、なるべくピーク近くまでゲインを盛って利用しています。

肝心のボイスチェンジ利用において最も重視されるピッチ・フォルマントの変換精度ですが、背面のPHONE出力されたものを同社UA-55でキャプチャしたものをモニター・録音してみた限りですと、あまりよろしい感じには思えません。
VSTプラグインですと廃盤製品になるBOSS VT-1をモデリングした(間違ってたらすみません)SoundToysさんのLittle Alter Boyというプラグインがあるのですが、こちらと比較しても1ランクダウンで声の解像度が低く感じられます。
何も意識せず発声した私の声ですと150Hz前後で、VT-4で変換する際は下が180190Hz、上が大体220Hz240Hzの声を入れておりますが、それをピッチシフト変換した場合、大体3メモリ手前の2.5メモリほどから声が破綻します。
それをシフト量に換算すると大体142%ほどで、高くすればするほど吐息が入った際の音がざらつきがちなので、2メモリちょうどかその手前で利用しております。
フォルマントの方も同じく、2メモリかそれより少し上くらいになります。
こういったピッチシフトを利用した製品で利用してきたものに大体通じるのですが、喉にエッジがかった声やがなり声・リップノイズや口笛は誤変換のもとになりますので、遠くの人を呼びかける際に出す声をイメージする感じで少し高めに声を入れるようにしております。

エフェクト以外の付加機能において、ノイズゲート・ローカットフィルター・エンハンサーがありまして、ノイズゲートは周囲の空調音やリップノイズを消すのに利用しています。
これらは144段階で設定できるのですが、1のときは無効状態のようです。
BBEのエンハンサーを持っていないのでAphex 104 Type CAphex現行最新のエンハンサー(エキサイター)との比較になりますが効きは弱めなので、出力された声に厚みが足りていると感じられる方は4に設定し、抜け感を重視してもいいように思いました。
ローカットフィルターの方は、別途マイクプリアンプと接続した状態で特にノイズの混入なども見受けられないので利用しておりません。
電源ONの際に本体上面のROBOTボタンを押しながら右上のつまみをそれぞれ合わせ起動することで、いくつかの設定が変更できます。
私が変更したのは以下になります。
C#Pitch & Formant Routing(常に変換をする):吐息抜け防止のため。
D#の本体上面BYPASSボタンをミュートボタンに: BYPASS音声はBALANCEフェーダーを一番下にして流すため。
FFormant depth:フォルマントの変化範囲、調声がしやすくなる。。

ノイズの混入を未然に防ぐため、PCとはフェライトコアつきのUSBケーブルで接続しておりますが、グランドループ接続になってしまいノイズが混入してしまうケースになってしまった場合は、VT-4を乾電池で動かすかUSBハブを別途用意し、そちらから電源をとる形で対応すれば問題ないようです。

総評としまして器用貧乏な感じは否めませんが、シンプルなボタンやフェーダー構成の割に設定できる項目も多く、設置スペースに問題があり、なるべく最小構成で利用したい方や乾電池駆動可能であるためカラオケなどに持ち込んで利用したい方によさそうです。