2023年6月22日木曜日

【メッシュWi-Fi】家のネットワーク環境を色々と変えてみた話【Wi-Fi 6】

書き出しに いつもだけどお久しぶりです。
引っ越してからほぼ年中暑いので引きこもりが捗っております。

現在戸建てに住むようになったので、それまでの環境よりもネットワーク周りを見直したく思ったのと、メッシュWi-Fiなるものに興味が出たのでルーターを2台追加購入し導入してみた備忘録です。


<メッシュWi-Fiってなに???>
なんか昔からWi-Fi中継機とかあったし、部屋のどこでも繋がるように出来てたと思うけど何が違うのってところからスタートなのでめっちゃ調べました。

1.Wi-Fi中継器との違い
・Wi-Fi親機-中継機-中継機など数珠つなぎの接続は不向きなものが多い(機器同士の接続が有線の場合を除く)
・Wi-Fi親機と中継器の間で電波を取り合うところがある場合、SSIDを同一にしていないとシームレスに切り替わらず、切断からの再接続祭りになる
・親機と中継機の間で電波を取り合うところはなるべく狭くした方が取り合いせずいいので、出力調整などをする必要が発生する

2.メッシュWi-Fiのメリット
・中継機を利用した接続だと親機の方への負荷が大きくなるが、メッシュWi-Fiの場合は接続してる機器に負荷を分散しやすい
・各ルーターを有線接続でのメッシュWi-Fi構築が可能なので、回線速度の減衰や品質の低下が起こりづらい
・メッシュWi-Fi同士の接続間で指定した接続先よりもいい接続環境の機器がある時にメッシュWi-Fiは自動的に切り替えてくれる(故障した機器がある場合の迂回接続対策にも使える)

1と2を読んで頂ければわかりますが、中継機+同一名SSID環境をよりよくしたものがメッシュWi-Fiという事ですね。
最近の高価格ルーターやゲーミングを謳うものって大体CPUコア数が3コア~4コアとなっていて、Wi-Fi 6登場前にスタンダードだった2コアのルーターは低価格帯に落ちてるので、親機がそういったハイエンドモデルであれば中継機利用でもいいと思いますが、大体そういうものってメッシュWi-Fi対応してたりします。

例えば、自分が以前の環境で親機として使っていたASUSのルーター
ASUS RT-AX86U
これも2020年くらいに発売のWi-Fi 6対応ルーターですが、メッシュWi-Fiに対応しています。
ASUSのルーターは同型機で環境を構築せずとも同じくASUSより販売されていてメッシュWi-Fiに対応しているものであれば環境構築が出来るとの事なので追加で購入しました。

ASUSのメッシュWi-Fi(AiMesh)対応製品は下記より調べられるので、予算や求める性能と相談して調べるといいかも知れません。

ASUSさんは搭載されてるCPUのコア数やメモリ量なども公開されてるので、ハイエンド帯にあたるRT-AX86UがCPU4コアでメモリ1GBと確認できました。そして、大体ミドル帯のゲーミングと謳われてるものがCPU3コアにメモリ512MBのものが多かったので、そちらを基準にして揃えました。

ONU-RT AX86U【1F】-(無線バックホール)-TUF AX 3000【階段】-(有線バックホール)-RT AX82U【2F】

上記の感じで階段脇と2Fの自室に追加で設置しました。
←階段脇 2F自室→
親機から中継役のTUF AX-3000は間に遮蔽物がほぼない状態で距離にすると5m前後の位置にありますが、下図のように速度的にも全く問題ない速度で常時接続されています。
画像右下のPHY速度を確認
 
 
<Wi-Fiルーターを設置する際のポイント>
一番大事な事を書き忘れてました()
とりあえず追記しておきます🎈
 
1.外付けアンテナがある場合、電波の広がるイメージを掴んでおく
まず、Wi-Fiの電波がアンテナからどういう風に飛んでるかを知っておいた方が色々と捗ります。 
ざっくり言うと、アンテナから見て平面的に円状に広がっていくイメージで、アンテナを立てれば横方向に広がっていき、アンテナを寝かせると縦方向に広がるイメージになります。
2.有線バックホール or 無線バックホール???
ASUSメッシュWi-Fiのバックホール接続は、Wi-Fi 5Ghzか有線LANのどちらかを優先ないし自動的にする選択は出来ますが、無線ベースで構築する場合で話を進めます...
2.4Ghz帯Wi-Fiを無効化すると強制的に5Ghzでしか繋がらないようにできるようです
2.4Ghzと違い5Ghzでの通信は高速ですが、鉄筋コンクリートの壁や床などの遮蔽物が多いとすぐに電波が減衰してしまいます。
(遮蔽物がない状態でスマホなどをルーターと真逆の向きにした状態で大体10m離れるとアンテナ本数が減ると思います)
 
なので、1Fから2Fへと繋げる際は有線でのバックホール接続かそれが難しい場合は1Fのルーターの位置と2Fルーターの位置を上下に合わせてアンテナを寝かしておくといいかも知れません。
当方の環境では床を挟む形+1Fを広範囲にカバーしたかったので、1F(階段)から2Fへは有線バックホールで接続しました。
Buffaloさんのサイトの方だとより詳しく設置についてのTipsが載っているので、下記も一緒に目を通してみるといいかも知れません。
 
 
3.無線バックホール利用時はトライバンド機推奨(?)
当環境で10~15台の機器を繋いでみて通常利用をしてみたところでは必ずしも必要に感じませんでした。
ただ、無線バックホール用に親機・子機ともにトライバンド機を利用するのは有用なはずなので、予算的に余裕のある方は検討してもいいと思います。
予算的に厳しく、フラットLANケーブルを使っての各部屋への引き込み・壁にLAN差込口がある場合は、有線バックホール環境を構築する事で無線バックホール用帯域を意識したトライバンド機に拘らなくてもいいと思います。
 
 
<回線速度の変化>
どちらの環境も遅めの速度が出てる際のスクリーンショットになります。
旧環境(画像だと↑)と現環境ともに子機(サテライト)まで無線バックホール接続で設置場所も同じになりますが、旧環境の方はサテライトの方が2.4Ghzで繋がったり5Ghzで繋がったりで回線速度のブレがかなり酷く、定期的に再起動させていても週に1度予期せぬタイミングで通信不能な状態になっていました。
ASUSルーターのメッシュWi-Fi環境構築後は再起動せずともそのような状態にならず、1Fから階段脇までは常に5Ghz無線バックホール接続になっており、速度のブレ幅が少なく利用できています。

(2023.07.26追記)
ONU-RT AX86U【1F】-(有線)-スイッチングハブ-(有線)-RT AX82U【2F】
                                                                           (有線)-RT TUF AX 3000【2F】
1Fより全て10Gbps対応Cat.6a以上のLANケーブルにて接続した環境に変更しました。
その際気になった点を下記にまとめます。
 
1.LANケーブルにはUTP(シールドなし)/STP(シールドあり)の2種類がある
オーディオ機器だとケーブルに使ってる素材よりもシールド処理の重要さが問われてるのですが、金属シールドがある事によって帯電減少が起こりノイズの元になってしまう事もあるそうです。
Cat.6a(一部)/Cat.7・Cat.8がSTPケーブルになるので比較してみましたが、誤差レベルの違いしかなさそうなのでこちらは気にしなくてもよさそうです。
電磁ノイズ対策と言えばフェライトコアで、オーディオケーブルだけでなくプリンタケーブルや映像・USBケーブルに取り付けるだけで効果が出ることもあるのですが、これをLANケーブルに取り付けてみてもおもしろそうです。

2.STPケーブルはUTPケーブルに比べて多少太くて固い
基本的にLANケーブルはフラットタイプやスリムタイプよりもストレートタイプがノイズにも強く耐久性もいいとされていますが、シールド処理がある事によってCat.7のフラットタイプLANケーブルは気持ち取り回しづらくなってると思いました。
ただ、壁に固定してしまえばふにゃふにゃでない分綺麗にまとめられると思います。よじれとかは綺麗にするの大変でしたが...

3.LANケーブル延長コネクタを使用する場合はカテゴリーが同じケーブル同士で繋ぐ
当たり前だろってなるのですが、テキトーにカテゴリが違うケーブルを繋ぐと接続元がどのようなケーブルで接続してるか誤判断し、100Mbps以上の速度が出なくなる現象を再現出来ました(ルーター再起動で直る)
現時点でLANケーブルを購入する際は、10Gbps通信可能なCat.6a以上(Cat.6a準拠は避ける)で購入する方がいいと思いますが、ルーター間ケーブルのカテゴリーも合わせておいた方がいいと思います。
※LANアダプタの設定を変更する事で回避できましたが、機器によってはこのような回避方法が使えないのでケーブルの規格は合わせた方がいいかもです。



<メッシュWi-Fiを使ってみての所感>
1.電波強度などを気にせずともSSIDの切り替えがスムーズ
1Fから2Fまでスマホを持ちながら移動しても、ガチガチに構築した中継機環境にほぼ近い感じでSSIDが切り替わる為ほぼ常に電波MAX状態です。

2.無線バックホール接続でもきちんと5Ghz接続で1000Mbps以上の速度が出ていれば有線(バックホール接続)とほぼ変わらない
RT-AX86UとPCをWi-Fi 6接続で通信させたときにも思いましたが、今のWi-Fiって普通に速いし安定しています。最終的には全ての区間を有線バックホールにする予定ですが、別に今の環境でも特段困ることはないように感じています。

3.ELECOMのメッシュWi-Fiよりは安定してる
越してきた時からELECOMさんのメッシュWi-Fiにはお世話になっていましたが、TUF AX-3000と同じ位置に設置しているのに関わらずいきなり落ちるという事が週1でありましたが、ASUS環境で構築したところ一切ありません。ありがとうございました。


<まとめ>
導入してよかった事しかないので、1年くらいELEC〇MのメッシュWi-Fiでもいいかなと思ってた自分に教えてあげたいです。
ただ、うちにはWi-Fi 6機器がPCについてるマザボWi-Fiくらいしかないので、Wi-Fi 6機器で使えるOFDMAという同時通信の高効率化にあやかれなかったりするのですが、そこはスペックでゴリ押そうという感じに考えています。
ASUSさんのルーターを購入した際にファームウェアが古い場合、メモリの破損を引き起こす問題が報告されているので、Web UIより確認してみることをお勧めします。

また、Web UIよりアップデートできない場合は、メジャーバージョンへのアップデートに対応していない古いバージョンを使用されている可能性もありますので、対応製品のHPよりこのような一文がないか確認してみるといいかも知れません(RT-AX82Uの場合の例)
いきなりメジャーバージョンアップに非対応の場合があります